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2022年12月14日 10:21 建設中
【原村プロジェクト】既製アルミサッシの納まり


原村プロジェクトではリビングなどの大開口には木製サッシを用いていますが、小窓には既製アルミサッシを用いています。今回用いているのはリクシル社の「TW」という製品で、正確にはアルミと樹脂の複合サッシ(ハイブリッド窓)です。

既製品のメリットは何と言ってもその安定した断熱性能です。断熱性能を優先的に求める場合、窓には必然的に既製品の高断熱サッシを選ぶことになります。原村プロジェクトも例外ではなく、むしろ寒冷地のため、なおさら窓には一定の性能が求められます。

一方で既製品のデメリットはその見た目です。これは決して既製品そのもののデザインが悪いということではありません。最近の既製アルミサッシは昔と比べるとフレームが細くなって見た目もすっきりしています。

しかしながら結局、建築における開口部は決して本体から切り離すことはできません。既製品をそのまま納めてしまうと、どうしても窓が浮いてしまいます。その形や寸法など、開口部は本来、建築家が責任を持ってデザインしなければならないものだと考えています。

私たちは断熱性能やコストなどを理由に既製品を用いる場合も、そのまま納めることはしません。納まりに一手間加えることで、その建物にふさわしい開口部をデザインするようにしています。

大工さんの手間はかかりましたが、おかげさまで原村プロジェクトの小窓も素敵に仕上がりました。メインの開口部ではありませんが、細部までとことん気を配ることは愛される建築を作るための条件だと思います。